激かメ人間伝

インターネット

免許更新オンライン講習

そろそろ免許証の更新だってんで届いた更新ハガキ。そいつにオンライン講習がどうこうとありまして。更新時の優良者講習をオンラインで受けられるというのを試験的に一部の地域でやっているわけですね。ワタクシ当然エリートですからゴールドの優良者でござぁあすし、一部の地域(北海道、京都府、千葉県、山口県の4道府県)つってもエリートは当然その辺に住んでますんで受講可能でございますのでおいでやす。別に京都には住んでないです。

 

だもんでオンライン講習を受けようか。受けまいか。しかしなんだかオンライン講習を受けても、結局視力検査やら免許証の受け取りやらは運転免許センターか警察署に出向かなければいけないらしい。なるほど。あ? じゃあこれ意味ある? 意味なくね? あるか? ある。あるのだ。まず運転免許センターには行きたくない。遠い。あれたくさん並ぶ。並ぶ良くない。並ぶだるい。並びのやつらがみんな誕生日近いのも気持ち悪い。あいつら結構水瓶座だろ。この気持ち悪さ、居心地の悪さが分かるか。星の巡りがどうこういうオカルト的な話ではない。幼少時から培われた、己の属性に対するイメージがよお。え、あの小汚いオッサンも水瓶座なの? みたいな。アニメはクリスタル聖闘士がよお。

 

というのは置いといて、警察署で講習受けるのも良くない。長時間あの建物内に居たくない。法の番人が守っているのは法であって俺では無いのだ。パトカーの横を通る時は今でも緊張する。いや。別に悪いことはしてない。まあ実際警察署なら自転車で行けるし講習受けてもいい。運転免許センターすら本当はそれほど嫌じゃない。どこのセンターでも大体俺は昼にカレーを食う。ただオンライン講習をよ、試験的にやってるやつをよ、折角受けられる立場にあるってんならそら受けるでしょ。受けてみるでしょ。そういう場面で受けないようなやつだからお前はダメなんだよ。知らない海には飛び込みませんってか。エサにありつけなくて死んでいくペンギンだよお前はよ。プッ。ビチャ。

 

というわけでオンライン講習受けた。土曜の深夜1時に。早速オンラインの利点を享受した。ほんでなんか、スマホかPCでマイナンバーカードをピッピすんのよ。そしたら専用のサイトに繋がって講習の動画を観られんのよ。ほんでも説明によると、なんだか視聴中にカメラで自分の顔写真を撮られるとかなんとか? なんで? ちゃんと本人が観ているかチェックしてんだって。こっわ。監視社会。ディストピア。勝手に撮られんの? ハッキング? やっべ。たまにそういうメール来るわ。スマホ観ながら何かしている俺のはしたない姿をインカメで撮影したので公開されたくなければビットコイン払え、とかそういう。怪しい日本語で要求してきますわ。でもインカメで撮られるはしたない姿っておかしいだろ。画角考えろよ。どんだけ画面から離れてやってんだよ。老眼かよ。あ、俺老眼だわ。じゃあやっぱマジで撮られてたのか。ビットコイン払うか…。

 

払わない。まあ現代は監視社会ってんならしょうがないからちゃんと画面観るわ。はい動画再生開始。いつ撮られんのか分かんない。撮られた時分かんのか。今か。もう撮られたか。まだか。気が抜けない。終始キメ顔。いや。キメ顔っていうほどのツラでも無い。必死に目を見開いて画面観ているアピールをしている。くわ! どちらかというとキマリ顔。くわ! くわ! 最早表情筋が持たない。キメとキマリが抜けていく。その瞬間に写真を撮られたらマズい。ヘブン状態! 頑張れ。くわ! あ、なんか画面変わったわ。顔写真を撮影するので許可して下さいだって。普通に画面変わって許可求めてきたわ。シャッター押すの自分だわ。そらそうな。お国がハッキングは違うかったわ。ではハイ撮ります。くわ! パシャ。

 

あと写真撮影だけじゃなくて簡単な質問をされる。ちゃんと動画観てた子なら分かるよね的な。でもこれ交通関係に特有の「誰も見てないなら轢き殺してもいい。⚪︎か×か」的な質問だけど動画観てた意味あるのか。講習の動画自体はいつも通り、人形が吹っ飛んだり刑務所内で後悔したりするやつ。ただ昔より内容がマイルドになってる気がする。時代の流れか。

 

後はオマケの啓発動画とオンライン講習に対するアンケートがある。オマケ動画はスキップ可能。なるべくなら観て下さいって書いてある。でもほら、深夜2時近くて、眠かったから、あと、ハッキング疑惑のせいで疲れてたから。だもんでオマケ動画はアレさせてもらってアンケートに答えますね。ごめんなさいね。そしてアンケートには「オンライン講習の使い勝手はどうだったかな」的な項目が並ぶ。慣れた手つきで「やや良い」か「やや悪い」を選択していく。「良い」や「悪い」は決して選ばない。これぞ日本的回答。ジャポニズム星4つです。アンケート終わった。

 

あとは免許証用の写真撮って警察署行く。今までずっと免許センターで撮影した犯罪者ヅラだったから、どうせならちゃんと撮れる証明写真機にする。調べるか。ハイこちら。ご近所に証明写真機「Ki-Re-i」があるそうです。なるほど。いや。Ki-Re-iって。おい。これ盛れたりすんのか。お前、40代のおっさんでもこれ許されんのか。それとも「私Ki-Re-i?」ってマスク外す感じのキレイか。都市伝説とか怪異の類か。ポマードポマードポマード。あ、だったら俺でもOKか。俺が怪異か。なるほどね。じゃあいっちょ撮ってくるわ。と、その前に散髪したわ。オプションで眉カット頼んだ。ガチだよ俺は。ワタシKi-Re-iだよ。それでは準備完了ブースにイン。あ、1100円。料金は1100円ほどお取りになられる? なるほど。1100円…。600円とか精々800円くらいだと思ってた…。まあ良い。もはや後には退けない。準備完了キメ顔くわ! くわ! シャッターいつだよ。ああ、まだモードとか選択してなかったわ。キメ顔(キマリ顔)のままモードを選択。撮影OK。くわ!「それでは撮影します」。くわ!「3」。くわ!「2」。疲れた。「1」。ヘブン状態

 

ざーんねん。撮り直し可能なんです。何故なら1100円だから。お1100円のお機械様はなんと撮り直し出来ちゃうんですぅ。はい撮り直しプリント完了大成功。800円くらいの機械を使ってる奴らはどうせ一発撮りなんでしょ? 例え半目でもプリントするしかないんでしょ。ざまあ見ろってな。貧乏人はハンメハンメにハンメラビだってか。お前もその仲間(半目)に入れてやるってんだよお。ああ、1100円の機械って素晴らしい! まあ800円の機械が本当に一発撮りかどうかは知らない。調べない。見たくないものは見ない。俺は失敗していない。高い買い物などしていない。今までの人生で間違った事は一つもない。間違いを認識しなければ存在しないのと同じなのだ。そんなものは見えないのだ。そう決意した瞬間から、恥の多い人生を送ってきた男の目には何も映らなくなったのです。暗い…ここには何も無い…。いやでも次は警察署で視力検査あるんで。やっぱ現実見とくわ。ポチッ。おやおや、800円の機械も時間内なら何度でも撮り直しできるんだって。アッソ。つってもこっちはKi-Re-iに撮れっからよ。バーカ。